東京都内のイベントに、出張でマジックショーを届けています、プロマジシャンのKENTOです。
マジックだけに限らず、アーティストやパフォーマーに出演を依頼する際に、こんな頼み方をされる方がいらっしゃいます。
「5分10分の短い間で良いからさ、格安(もしくは無料)で出演してくれない?」
本人には悪義はないのかもしれないですが、このような頼み方をされると、実は、演者はとても複雑な気持ちになります。
たかが5分、されど5分。今回はその理由に迫ります。
①意外と多い事前準備
本当に5分だけのパフォーマンスだとしても、一生に一度しかない舞台なので、失敗は決して許されません。
ですから、事前に会場を下見して、ステージの配置・導線や客席のレイアウトを考え、音響や機材のリハーサルも入念に行います。
こういった作業には、最低でも30分は必要です。パフォーマンス内容によっては、数時間かかることも。
さらに、催しに沿ったBGMや衣装を考えたり、MCを考えたりするという準備も加えて必要です。到底「5分だけ」の話ではありません。
演技時間が1分でも、30分でも、この事前準備が発生することは変わりません。ですから、演技時間を短縮することは、パフォーマーにとってはそこまでメリットにならないんです。
②1秒に十数年が宿る
演技・演奏中の全ての刹那に、演者は全身全霊を捧げます。
セリフ1つを言うのにかかる「数秒」を分解をしてみると、奥が深いのが分かります。
「どんな言葉が良いか」「どんな表情・声色・姿勢か」「どんなBGMに乗せ、どの間で言うか」「どんな照明を、どのタイミングで使うか」
などなど、書ききれないほど多くのことに、気を遣っているんです。そのような、こだわり抜いた「一瞬」が積み重なって5分になります。
数分の演技・演奏を仕上げるのに、何十年も時間をかけることは珍しいことではありません。
お客さん側からすれば5分という時間なのは間違いないんですが、演者からすれば十数年の時間(芸歴の長さ)なんです。
ですから、「数分だったらお手軽でしょ?」というトーンですと、今までの積み重ねを蔑ろにされたような、寂しい気持ちになります。笑
次に何かのパフォーマンスをご覧になる機会には、演者の1秒1秒の拘りにアンテナを立てて頂けると幸いです。作品鑑賞が、更に面白く感じて頂けると思います!
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